2009'01.08 (Thu) 00:30
たびたびブログ上でも自分の少年期のことは書いてきましたが、
そのへんでのキーワードに「ざりがに」とか「食用蛙のオタマジャクシ」とかがあります。
いずれも移植された外来生物が私の小さな頃の遊び相手で、特にオタマジャクシといえば、ウチの近辺にはあのばかでかい食用蛙のやつしかいなかったと記憶しています。
少しはなれた田んぼが残っているような所(今思い出すのはトレッサ横浜のある場所によく蛙を取りにいった事)には他のトノサマガエルなんかがいたと思いますが、都市部というか中小の工場が多いような中途半端な環境には移植された外来生物くらいしかいなかったんだと思います。
それにしても、あの食用蛙の大きさは子供心にも相当インパクトがあり、そのころから古生物に興味がでてきたことと相まって、昔はもっと大きなこんなのが闊歩していたんだろうな、と空想をふくらましたものでした。
実際には無尾類と呼ばれる蛙はそうとう後になってから出現したものですが、石炭紀と呼ばれる時代に繁栄した両生類たちには、想像に難くないモンスター達がいたそうです。
シダ類の生い茂る石炭紀の森林、そこには無数のクリークがあって、そこにぽっかり浮かぶ4mほどのおおきなイモリ、なんてのを想像して興奮していました。
今回はそんな連中の話。魚は陸に上がっていくんです。手足を得て。
両生類の話
蛙、イモリ、サンショウウオ、現生でこれしか種のない両生類は、蛙のようにヒトの生活に密着している割には小さなグループである。
進化の過程もあっというまで、デボン紀後期から始まるが、すぐ次の爬虫類というステージにバトンを渡してしまう、弱い過渡期的な生物群。
硬骨魚類が進化してきたとき、今我々の食卓に上がる条鰭類のほかに総鰭類、肺魚類が並列で分化してきた。
このなかから、陸上に進出するグループが生まれて来る。
陸に上がったのは誰だ?
総鰭類は、鰭の付け根が肉質の柄で、四肢を思わせる構造になっている魚だ。
肺魚は浮き袋が肺の役目を果たす、現世で約3種確認されている古代魚である。
総鰭類で最も有名なものはラティメリア、現生のシーラカンスである。
今でこそ、深海のみに棲息する「生きた化石」であるが、当時は浅海性のやつや淡水性のやつもいたという。
デボン紀末の大絶滅を前に、陸上進出という危険な賭けに挑戦したとすれば、肺魚にしてもシーラカンス(総鰭類)にしても条件が整っているように思える。しかし、実際に陸に上がっていったやつはシーラカンスや肺魚(どちらも現生種がいる)のどちらでもないらしい。
以前は、総鰭類のなかの扇鰭上目、ユーステノプテロンが最有力と言われていたが、最近は口蓋の作りやその他の形質からパンデリクティス目パンデリクティス辺りではないかと言われている。
http://www.palaeos.com/Vertebrates/Units/140Sarcopterygii/140.800.html#Eusthenopteron
http://www.palaeos.com/Vertebrates/Units/140Sarcopterygii/140.920.html#Panderichthys
魚達の上陸の原因は、デボン紀後期は4〜500万年に渡って、地球の寒冷化、乾燥化があり、陸水系に進出した魚達は陸上への進出という「危険な賭け」に挑まざるを得なかった環境だったのかもしれない。
そして上陸、といっても水から切り離されたわけでなく、たまに陸に上がると言った程度で、産卵等も水中でおこなわれた。
有名な両生類側のやつにイクチオステガ、アカントステガなどというやつがおり、1mほどの大きさで、鰓はあるは、手足なんか7〜8本指あって鰭っぽく、まだ魚の面影を残すような風体だった。
http://www.palaeos.com/Vertebrates/Units/150Tetrapoda/150.200.html#Ichthyostega
この後、石炭紀の初頭1300万年位の間、両生類の化石は全然出て来ないらしい。しかしこの間に両生類達は一気に適応放散を行ったらしく様々な分類群を生み出した。いよいよ、両生類モンスターの出現である。
両生類の分類
最近の分類では両生類は次の3つの種にわかれるらしい。
迷歯亜綱
空椎亜綱
平滑両性亜綱
このうちの最初の2つはすでに絶滅種で、とくに迷歯亜綱は歯のエナメル質が内部に迷路のように入りこんでいるためこのような名前が付いているとのこと。
そして巨大両生類の宝庫でもある。
空椎類は絶滅両生類ではあるが、比較的地味な存在で、蛇そっくりに足の無くなった欠脚目など奇妙な奴らはいるが、あまり目立ったモンスターはいない。
平滑両性亜綱は、中生代に入り巨大両性モンスターが衰退して行く中、細々としたニッチェを選び現世まで続く種となった。初期にはモンスター級がいたらしいが、ジュラ紀以降進化していく、我々もよく知るサンショウウオやイモリ、そして蛙などの系統である。
有羊膜生物
ここで2つの生物的な戦略が現れる。
一方で、一度は陸上に上がったが、2次的に水にもどっていったもの。
もう一方は、陸生をより強く持っていったもの。
水中に戻ったものは、より巨大化し手足も退化し、完全に水中生活に適応していった。まさに石炭紀〜ペルム紀にかけた両生類モンスターの時代だ。
陸生に強く適応していったものは、実はかなり早い時期、魚が陸に上がった時点で、すでにそのような進化の方向性を持っていたのではないかと言われている。
一度両生類が進化してから陸生を強く獲得していった、というより魚から両生類にむかう進化のひとつとして最初から陸生を目指す進化があったというべきか。
デボン紀末期の淘汰圧はそれほど強く、有羊膜類に向かう道を一方で強力に押し進めて行ったのかもしれない。
有羊膜、そう爬虫類以降の生物達である。
蛙はご存知の通り、水中にゼラチン様の卵を生む。
有羊膜生物とは卵を羊膜で包み陸上で産み落とすことを可能にする能力を持った生物の事である。これにより、生物は水辺と決別することが出来るようになった。
あらら、爬虫類につながっちゃった。
こういう文章も良いけど、図が無いとつまらないですよね。
今は代わりにこのサイトでみていただくとして、そのうち自作の図をアップするようにします。
そろそろ、念願のヒトへの道、
哺乳類型爬虫類の話ができるかな?
それでは、またしばらくしたら。
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そのへんでのキーワードに「ざりがに」とか「食用蛙のオタマジャクシ」とかがあります。
いずれも移植された外来生物が私の小さな頃の遊び相手で、特にオタマジャクシといえば、ウチの近辺にはあのばかでかい食用蛙のやつしかいなかったと記憶しています。
少しはなれた田んぼが残っているような所(今思い出すのはトレッサ横浜のある場所によく蛙を取りにいった事)には他のトノサマガエルなんかがいたと思いますが、都市部というか中小の工場が多いような中途半端な環境には移植された外来生物くらいしかいなかったんだと思います。
それにしても、あの食用蛙の大きさは子供心にも相当インパクトがあり、そのころから古生物に興味がでてきたことと相まって、昔はもっと大きなこんなのが闊歩していたんだろうな、と空想をふくらましたものでした。
実際には無尾類と呼ばれる蛙はそうとう後になってから出現したものですが、石炭紀と呼ばれる時代に繁栄した両生類たちには、想像に難くないモンスター達がいたそうです。
シダ類の生い茂る石炭紀の森林、そこには無数のクリークがあって、そこにぽっかり浮かぶ4mほどのおおきなイモリ、なんてのを想像して興奮していました。
今回はそんな連中の話。魚は陸に上がっていくんです。手足を得て。
両生類の話
蛙、イモリ、サンショウウオ、現生でこれしか種のない両生類は、蛙のようにヒトの生活に密着している割には小さなグループである。
進化の過程もあっというまで、デボン紀後期から始まるが、すぐ次の爬虫類というステージにバトンを渡してしまう、弱い過渡期的な生物群。
硬骨魚類が進化してきたとき、今我々の食卓に上がる条鰭類のほかに総鰭類、肺魚類が並列で分化してきた。
このなかから、陸上に進出するグループが生まれて来る。
陸に上がったのは誰だ?
総鰭類は、鰭の付け根が肉質の柄で、四肢を思わせる構造になっている魚だ。
肺魚は浮き袋が肺の役目を果たす、現世で約3種確認されている古代魚である。
総鰭類で最も有名なものはラティメリア、現生のシーラカンスである。
今でこそ、深海のみに棲息する「生きた化石」であるが、当時は浅海性のやつや淡水性のやつもいたという。
デボン紀末の大絶滅を前に、陸上進出という危険な賭けに挑戦したとすれば、肺魚にしてもシーラカンス(総鰭類)にしても条件が整っているように思える。しかし、実際に陸に上がっていったやつはシーラカンスや肺魚(どちらも現生種がいる)のどちらでもないらしい。
以前は、総鰭類のなかの扇鰭上目、ユーステノプテロンが最有力と言われていたが、最近は口蓋の作りやその他の形質からパンデリクティス目パンデリクティス辺りではないかと言われている。
http://www.palaeos.com/Vertebrates/Units/140Sarcopterygii/140.800.html#Eusthenopteron
http://www.palaeos.com/Vertebrates/Units/140Sarcopterygii/140.920.html#Panderichthys
魚達の上陸の原因は、デボン紀後期は4〜500万年に渡って、地球の寒冷化、乾燥化があり、陸水系に進出した魚達は陸上への進出という「危険な賭け」に挑まざるを得なかった環境だったのかもしれない。
そして上陸、といっても水から切り離されたわけでなく、たまに陸に上がると言った程度で、産卵等も水中でおこなわれた。
有名な両生類側のやつにイクチオステガ、アカントステガなどというやつがおり、1mほどの大きさで、鰓はあるは、手足なんか7〜8本指あって鰭っぽく、まだ魚の面影を残すような風体だった。
http://www.palaeos.com/Vertebrates/Units/150Tetrapoda/150.200.html#Ichthyostega
この後、石炭紀の初頭1300万年位の間、両生類の化石は全然出て来ないらしい。しかしこの間に両生類達は一気に適応放散を行ったらしく様々な分類群を生み出した。いよいよ、両生類モンスターの出現である。
両生類の分類
最近の分類では両生類は次の3つの種にわかれるらしい。
迷歯亜綱
空椎亜綱
平滑両性亜綱
このうちの最初の2つはすでに絶滅種で、とくに迷歯亜綱は歯のエナメル質が内部に迷路のように入りこんでいるためこのような名前が付いているとのこと。
そして巨大両生類の宝庫でもある。
空椎類は絶滅両生類ではあるが、比較的地味な存在で、蛇そっくりに足の無くなった欠脚目など奇妙な奴らはいるが、あまり目立ったモンスターはいない。
平滑両性亜綱は、中生代に入り巨大両性モンスターが衰退して行く中、細々としたニッチェを選び現世まで続く種となった。初期にはモンスター級がいたらしいが、ジュラ紀以降進化していく、我々もよく知るサンショウウオやイモリ、そして蛙などの系統である。
有羊膜生物
ここで2つの生物的な戦略が現れる。
一方で、一度は陸上に上がったが、2次的に水にもどっていったもの。
もう一方は、陸生をより強く持っていったもの。
水中に戻ったものは、より巨大化し手足も退化し、完全に水中生活に適応していった。まさに石炭紀〜ペルム紀にかけた両生類モンスターの時代だ。
陸生に強く適応していったものは、実はかなり早い時期、魚が陸に上がった時点で、すでにそのような進化の方向性を持っていたのではないかと言われている。
一度両生類が進化してから陸生を強く獲得していった、というより魚から両生類にむかう進化のひとつとして最初から陸生を目指す進化があったというべきか。
デボン紀末期の淘汰圧はそれほど強く、有羊膜類に向かう道を一方で強力に押し進めて行ったのかもしれない。
有羊膜、そう爬虫類以降の生物達である。
蛙はご存知の通り、水中にゼラチン様の卵を生む。
有羊膜生物とは卵を羊膜で包み陸上で産み落とすことを可能にする能力を持った生物の事である。これにより、生物は水辺と決別することが出来るようになった。
あらら、爬虫類につながっちゃった。
こういう文章も良いけど、図が無いとつまらないですよね。
今は代わりにこのサイトでみていただくとして、そのうち自作の図をアップするようにします。
そろそろ、念願のヒトへの道、
哺乳類型爬虫類の話ができるかな?
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